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家族や大切な方が糖尿病といわれたら

2018年08月24日掲載2020年3月17日改定版掲載

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医師から「糖尿病」といわれたら、本人はもちろんのこと家族や周りの方も驚き、これまでの生活習慣を後悔したり、これから先の生活や治療に対して不安を感じたりすることがあるかもしれません。糖尿病のある方が生活する際に、周囲のサポートがあると助かることがあります。
ここでは、ご家族や周りの方に知っておいていただくと患者さんの助けになることについてお話しします。

目次

糖尿病について知りましょう

糖尿病の方は、血糖値を下げるインスリンというホルモンが十分に働かないために血糖値が高い状態になっています。高血糖の状態が長く続くと血管が傷つき、将来的には心臓病や、足の壊疽(えそ)・切断、失明、腎不全などといった、糖尿病の慢性的な合併症につながる場合があります。合併症が進むと、生活の質(QOL)が低下するだけではなく、寿命にも影響を及ぼします。「食事療法」・「運動療法」・「薬物療法」を行いながら、血糖値を良好にコントロールし、合併症の発症や進行を予防することが大切です。

糖尿病は原因によって大きく4種類に分類されており、“1型糖尿病”・“2型糖尿病”・“その他特定の機序、疾患によるもの” ・“妊娠糖尿病”があります(糖尿病ってどんな種類があるの?)。このような糖尿病の種類、患者さんの慢性合併症の状態や、どのような生活をしているかにより、1人ずつ治療法は異なります。各々の治療法、注意点などについて正しい情報を知り、治療を続ける本人をサポートしていくことが不可欠です。
糖尿病の治療について、詳しくは治療のはなしをご覧ください。

また、糖尿病を治療されている方の年代や、生活スタイル、合併症の状態によって、工夫する点や注意してほしい点は異なります。 生活に沿った糖尿病の療養に関する情報については糖尿病とともに生きるをご覧ください。

糖尿病は遺伝するの?

1型糖尿病の原因は現在の医学でまだはっきりわかっていませんが、特定の遺伝子が強く影響しているわけではないといわれています(1型糖尿病の原因)。

2型糖尿病は遺伝的因子と、生活習慣などの環境因子の両方が影響しているといわれています。また、遺伝ではありませんが、過食や運動不足といった習慣が受け継がれると、同じ家族内で糖尿病を発症する人が多くなる可能性もあります。

その他の特定の機序、疾患による糖尿病の中には、原因となる遺伝子が特定されているものもあります(糖尿病の種類)。

情報とうまく付き合いましょう

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現代はテレビやインターネットなどから、さまざまな情報を得ることができます。しかし、情報が多すぎることで、必要な治療法は何か、そもそも正しい情報はどれなのか、わからなくなることがあるかもしれません。
正しい情報を知ることは不安の解消につながります。病気や治療法について疑問があるときは本人の了承を得て受診に同席し、主治医に相談するのもよいでしょう。また、管理栄養士による栄養指導は、本人だけでなく料理を担当するご家族の方にも受けていただく機会があると効果的です。
医療機関や市町村などに置いてあるパンフレットを活用したり、糖尿病教室に参加したりするのもよいでしょう。
糖尿病患者さんの患者会や1型糖尿病のお子さんに向けた糖尿病サマーキャンプなどに、本人だけではなくご家族や周りの方も一緒に参加し、仲間を作って有用な情報のやりとりをしてみるのもよいでしょう。

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また糖尿病の医療情報に限らず、現代ではインターネットやテレビ、新聞、書籍からさまざまな健康情報を得ることができますが、残念ながら間違った情報もあり健康上や金銭的な不利益につながることもあります。
正しい健康情報を入手し活用する力は“ヘルスリテラシー”といい、より健康に生活したいと考えるすべての方にとって大切な力です。ヘルスリテラシーを高めるには、見聞きした情報を鵜呑みにせず、複数のルートから情報を得る、情報元がどこか確認する(特定の商品の宣伝につながるなど、発信している内容に利益相反がないか)、わからないことは医療者に直接話を聞く、などといったことが大切と言われています。医療情報の信憑性や確からしさについて確認するよう心がけましょう。
医療情報の正しい入手の方法については下記のホームページが参考になります。
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どのようにサポートすればいいの?

患者さんをサポートするにあたって、ここでは3つの点についてご説明します。
1つ目は継続的に受診できているかどうか見守ること、2つ目は必要に応じて治療や療養の手助けをすること、3つ目は本人のこころの支えになることです。

患者さん本人が継続して受診できているか見守る

糖尿病の治療は、食事療法や運動療法などを生活の中に取り入れ、飲み薬や注射薬を適切に管理していく必要があります。
長い治療期間の間には、

  • 仕事や子育てなどで本人の都合が合わず受診ができない
  • 診察の待ち時間が長くて受診するのがおっくうになる
  • うっかり受診するのを忘れてしまった

など、さまざまな理由で受診できないことがあるでしょう。
また、糖尿病は自覚症状が出にくい病気なので、治ったと勘違いして受診を中断してしまう方もいます。糖尿病は長く付き合っていく病気なので、もし患者さんが通院できていない状況に気が付いたら、本人に心配していることを伝え、受診するよう話し、治療を続けられるようサポートできるとよいでしょう。

治療や療養の手助けをする

年齢や性別、生活習慣、仕事上の役割、糖尿病の状況などは患者さん一人ひとりで異なるので、治療や療養で困ることは違ってきます。
例えば、以下のようなものがあります。

  • 料理が苦手でバランスのよい食事を自分で用意することができない
  • 間食をやめたいと思っているのにやめられない
  • 毎日散歩をしたいが、続けられる自信がない
  • 認知障害があって1人での散歩が難しい
  • 眼が見えづらくて注射の単位を正確に合わせられない
  • 薬の飲み忘れが増えた
  • 低血糖で倒れてしまった

これらは一例ですが、食事療法や運動療法を一緒に行ったり、薬物療法の管理をサポートしたりする方がいると、血糖コントロールの改善に大いに役立つといわれています。

糖尿病の療養をサポートする際に、以下のようなコンテンツをご参考にしていただけます。
糖尿病の食事のはなし(基本編実践編
 糖尿病の運動のはなし
 低血糖
 こども・思春期
 高齢者と糖尿病

患者さん本人のこころの支えになる

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ご家族や周囲の方が糖尿病を理解し、さらに応援してもらえると、患者さんは治療に積極的になれます。一方で、長年の生活習慣を変えることや、見直した生活を継続することは、理屈ではわかっていても難しいものです。高すぎる目標を立てず、できることを本人と一緒に考えながら続けていくことが大切でしょう。
ときには、本人は頑張っていても、検査結果や体重などに反映されないことがあるかもしれません。また、真剣に糖尿病と向き合うほど悩んでしまうこともあるでしょう。そんなときは、薬をきちんと飲めていて、定期的に受診できていれば、糖尿病治療の基本は達成できていると考えて、その姿勢を認め、無理せず、焦らずに治療を継続できるように見守りましょう。

困ったときは医療者に相談しましょう

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通院していても治療の効果を感じない、通院するのが難しくなってきたなど、悩みがありましたら、主治医や医療者へ相談し、問題を解決していきましょう。
また、糖尿病専門医や糖尿病看護認定看護師、日本糖尿病療養指導士、地域糖尿病療養指導士などが在籍している施設があります。そのような専門の資格を持ったスタッフに相談するのもよいでしょう。

参考文献

  • 日本糖尿病療養指導士認定機構 編著:糖尿病療養指導ガイドブック2019 -糖尿病療養指導士の学習目標と課題. メディカルレビュー社, 2019
  • 日本糖尿病学会 編著:糖尿病診療ガイドライン2019. 南江堂, 2019

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