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糖尿病の食事のはなし(基本編)

2015年10月27日掲載2016年6月3日改訂版掲載/2017年5月24日更新

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目次

糖尿病の食事療法って、難しいでしょうか?
いいえ、そんなことはありません。

糖尿病をお持ちの方にも、そうでない方にも、適正なエネルギー量で、バランスの良い、規則正しい食事は、みんなにとっての健康食です。

糖尿病の食事療法について、基本的なことをお伝えします。 実践的な内容をお知りになりたい方は、糖尿病の食事のはなし(実践編)もご覧ください。

食事療法のコツ

食事療法では毎日のちょっとした心がけが大切です。

  • ゆっくり、よくかんで食べる。
  • 朝食、昼食、夕食を規則正しく食べる。
  • バランスよく食べる。
  • 食事は腹八分目でストップしておく。
  • 夜遅く、寝る前には食べない。

ちょっとしたことですが、食事療法を効果的にするコツです。うまく続けられないことも、もちろんあります。そんなときは、時々、好きなものを食べてもよいご褒美の日を作ってもよいでしょう。

糖尿病だと、食べてはいけないものがあるのでしょうか?
いいえ、糖尿病だからといって食べてはいけないものはありません
ただし、高血圧のある方は、減塩が大切です。糖尿病で腎臓の合併症が進行すると、量を控えた方がよい食べ物があります。

1日に必要なエネルギー量

1日あたりの適正なエネルギー量の計算には、下の式が用いられます。

体格(身長・体重)と身体活動量で、1日の食事で摂取する適正なエネルギー量が決まります。性別・年齢・血糖コントロール・合併症があるかないか、などによって糖尿病の方ごとに状況が異なり、下の計算式に当てはまらない方もいます。実際には、主治医と相談して決めましょう。

1日の適正なエネルギー量(kcal)=標準体重(kg)(注1)×身体活動量(注2)

注1 標準体重

標準体重(kg)= 身長(m)×身長(m)×22

注2 身体活動量

  • 軽労作(デスクワークが多い職業など):25~30(kcal/kg標準体重)
  • 普通の労作(立ち仕事が多い職業など):30~35(kcal/kg標準体重)
  • 重い労作(力仕事が多い職業など):35~(kcal/kg標準体重)

例:身長160センチメートルでデスクワークが多い人の場合

  • 標準体重:1.6(m)×1.6(m)×22=56.3(kg)
  • 身体活動量:軽労作となるため、身体活動量は、25~30(kcal/kg標準体重)
  • 1日の食事で摂取した方がよい適切なエネルギー量:56.3(kg)×25~30(kcal/kg標準体重)=1,400~1,700(kcal)

と、計算できます。

栄養素の配分・バランスのとれた食事

エネルギーのもととなる三大栄養素は、炭水化物・たんぱく質・脂質です。

炭水化物
  • 炭水化物

   ブドウ糖となり、私たちのからだのエネルギー源となります。

たんぱく質
  • たんぱく質

   筋肉や臓器などからだを形作る重要な栄養素です。

脂質
  • 脂質

 からだのエネルギーとなり、ホルモン、細胞などを 作る材料となります

 

それぞれ、からだの中では欠かすことのできない栄養素です。

また、骨や歯の材料となるのは、カルシウムなどのミネラルです。身体の働きを正常に保つためにも、さまざまなミネラル(鉄・銅・亜鉛など)やビタミンなどが必要です。からだを作り、からだの調子を整えるには、さまざまな栄養素をバランスよく食べることが大切です。

では、バランスのとれた食事とはどんな食事ですか?
いろいろな栄養素を、適量とるのが、バランスのとれた食事です。

具体的には、主食(ごはん、パン、めん類など)、良質なたんぱく質を含むおかず(魚類、大豆製品、卵、肉類など)、野菜、きのこ、こんにゃく、海藻、乳製品(牛乳、ヨーグルトなど)、果物など1日の中でいろいろな食品を組み合わせて摂取することでバランスのよい食事に近づきます。

図1:バランスのよい食事

食事

注:炭水化物、たんぱく質、脂質の配分例

  • 炭水化物:摂取エネルギーの50~60%
  • たんぱく質:標準体重1kg当たり 1.0~1.2g(1日約50~80g)
  • 脂質:摂取エネルギーの20~25%

適正なエネルギー量の範囲内で、バランスのよい食事をとるために参考になるのが、「糖尿病食事療法のための食品交換表」です。食品交換表では、私たちが日常食べている食品を、多く含まれている栄養素によって、6つの食品グループ(6つの表)と調味料に分けて、80kcal(1単位)のエネルギーを含む食品の重量を掲載しています。食品交換表を活用することで、日々の献立づくりの幅が広がります。

栄養相談を受けるにあたって

栄養相談を受けられる際は、普段召し上がっている食事の写真や食事記録があると、より具体的なアドバイスを受けることができるかと思います。食事写真や食事記録はどんな形でもけっこうですので、栄養相談の際にお持ちになるとよいでしょう。

糖尿病のお食事についての実際は、糖尿病の食事のはなし(実践編)をご覧ください。

参考文献

  • 渡邊早苗・寺本房子・松崎政三 編・著 Nブックス 三訂 臨床栄養管理 建帛社 2015
  • 日本糖尿病学会 編・著 糖尿病診療ガイドライン2016 南江堂 2016
  • 日本糖尿病学会 編・著 糖尿病治療ガイド2016-2017 文光堂 2016

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