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薬で血糖値が下がるしくみ

2016年7月7日掲載

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目次

 血糖値を下げる薬は、どのようにして働くのかを知るために、まずはからだの中のインスリンが、どのように血糖値をコントロールしているのかを説明します。

血糖値を下げる薬について、

血糖値を下げる飲み薬

血糖値を下げる注射薬

血糖自己測定について

もご覧ください。

 

血糖値が下がるしくみ

糖尿病では、「インスリンが十分に出ない」(インスリン分泌不足)や「インスリンが十分に効かない」(インスリン抵抗性)ことによって、血糖値が高くなります。

1型糖尿病では、主にインスリン分泌不足が要因となり血糖値が上がります。2型糖尿病ではインスリン分泌不足と抵抗性の2つの要因で血糖値が高くなります。

ここでは、まず始めにインスリンの働きについてご説明します。

からだの中のインスリンの動き

私たちのからだでは、食事をしていない間も糖は少しずつ作られています(詳しくは、血糖とインスリンについての詳しいはなしを参照)。そのため、空腹のときでも血液中には少量のインスリンが常に分泌され、血糖値の調整が行われています。これを、基礎分泌といいます。また、食事をとることで血糖値が上昇するので、からだは必要なだけインスリンを分泌し、血糖値が一定の範囲で保たれるよう調整しています。これを、追加分泌といいます。

 

このように、からだの中では、膵臓がインスリンを2つのパターンで分泌し、血糖値をコントロールしています。

<インスリン分泌の図>
インスリン分泌の図

正常耐糖能(糖尿病ではない)の人のインスリン分泌

上の図では、正常耐糖能の人で、肥満体型の人と、普通の体型の人を比べています。正常体型の人に比べると、肥満がある人は、インスリンの分泌が一日を通して(食事をしていない時も、食事をしている時も)多くなっています。肥満があると、インスリンが効きづらくなる(インスリン抵抗性が大きくなる)ため、インスリンをたくさん出して正常の血糖値になるようにバランスを取っています。

2型糖尿病の人のインスリン分泌

2型糖尿病の人と正常耐糖能の人のインスリン分泌を比べると、2型糖尿病の人では、食事をした後の追加分泌が、正常体型の正常耐糖能の人と比べて少ないのが分かります。

このように、正常耐糖能の人で十分に分泌されていたインスリンは、2型糖尿病になるにつれて、徐々に低下していきます。

1型糖尿病の人のインスリン分泌

1型糖尿病の方の場合、インスリンを分泌する膵臓のβ細胞が壊れてしまうため、インスリンの基礎分泌・追加分泌は出なくなってしまいます。

インスリンが十分に出ない場合の治療

2型糖尿病の方でインスリンが十分に出ないことで血糖値が高くなっている場合には、インスリンの出を促す薬やインスリンを補充する注射を使い、正常なインスリンの動きに近づけます。

1型糖尿病の方では、インスリンの出を促す薬は使用できないため、注射製剤によってインスリンを補充する治療を行います。

インスリンが十分に効かない場合の治療

2型糖尿病の方で、インスリンが十分に効かないため血糖値が高くなっている場合は、インスリンを効きやすくする薬を使い、正常なインスリンの動きに近づけます。また、運動や減量によってインスリンの効きやすい体質を目指します。

2型糖尿病には、インスリン抵抗性とインスリン分泌不足の両方が影響して血糖値が上がってしまう方も多いため、いくつかの種類の薬を組み合わせて使うこともよくあります。

血糖値を下げる薬のはたらき

血糖値を下げる薬は、使い方で分けると飲み薬と注射薬の2種類ですが、その働きからは、大きく4つに分けることができます。

インスリンを補充する薬(注射薬)

インスリンを補充するには、インスリン製剤という注射薬を使います。インスリン製剤には、様々な種類があります。詳しくは、インスリン製剤の種類リンク(血糖値を下げる注射薬:4)インスリン製剤の種類)をご覧ください。

インスリンを出しやすくする薬(飲み薬・注射薬)

インスリンが十分に出ない方(インスリン分泌不足の方)は、インスリンを出しやすくする飲み薬や注射薬を使います。ただし、1型糖尿病の方、インスリンがほとんど出ない場合や血糖値がとても高いとき、膵臓やほかの臓器が弱くなっている時などは、インスリンを出しやすくする薬ではなく、インスリン製剤を使用します。

インスリンを出しやすくする薬には、飲み薬のスルホニル尿素(SU:エスユー)薬、速効型インスリン分泌促進薬(グリニド薬)、DPP-4(ディーピーピーフォー)阻害薬、また、注射薬であるGLP-1(ジーエルピーワン)受容体作動薬があります。

詳しくは、血糖値を下げる飲み薬リンク、血糖値を下げる注射薬をご覧ください。

インスリンを効きやすくする薬

インスリンが効きづらい方(インスリン抵抗性が強い方)には、インスリンを効きやすくする薬を使います。このタイプには飲み薬のビグアナイド薬とチアゾリジン薬があります。詳しくは、血糖値を下げる飲み薬をご覧ください。

糖の吸収や排泄(はいせつ)を調整する薬(飲み薬)

血糖値を下げるには、インスリンを補う、インスリンを出しやすくする、インスリンを効きやすくする、以外に、糖そのものの吸収をゆっくりにする、またはからだの中の糖を積極的に外に出す方法があります。このタイプには、飲み薬のα—グルコシダーゼ阻害薬(α−GI:アルファー・ジーアイ)とSGLT2(エスジーエルティーツー)阻害薬があります。詳しくは、血糖値を下げる飲み薬をご覧ください。


ご自身の薬については、主治医や薬剤師、担当の医療スタッフとよく確認しましょう。

それぞれの薬の特徴などは、

血糖値を下げる飲み薬

血糖値を下げる注射薬

をご覧ください。

 

また、

血糖自己測定について

もあわせてご覧ください。

 

(参考文献)

  • 日本糖尿病学会編・著 糖尿病治療ガイド2014-2015 文光堂

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