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血糖値を下げる飲み薬

2016年7月7日掲載

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目次

血糖値を下げる薬には、飲み薬と注射薬があります。

ここでは、血糖値を下げる飲み薬について詳しく説明します。

 

血糖値を下げる薬について、

薬で血糖値が下がるしくみ

血糖値を下げる注射薬

血糖自己測定について

もご覧ください。

 

血糖値を下げる飲み薬の種類と効果

糖尿病の飲み薬は、その作用から大きく分けて3つに分類することができます。

インスリンを出しやすくする薬

(膵臓に働きかけインスリンを出させる、インスリン分泌不足を補う薬)

インスリンを効きやすくする薬

(インスリンを効きやすくする、インスリン抵抗性を改善する薬)

糖の吸収や排泄(はいせつ)を調節する薬

(食べ物の糖の吸収をゆっくりにして血糖の急な上昇を抑える、または、からだに取り込んだ糖を尿中に出させる)

これに加え、

配合薬(異なる作用をもつ複数の薬を合わせた薬)もあります。

下の図は、飲み薬がからだの中でどのように効果を表すかを示しています。


図:血糖値を下げる飲み薬のはたらくところ

血糖値を下げる飲み薬のはたらくところ それぞれの種類の飲み薬について、詳しくみていきます。

下記の説明では、薬についての全ての情報が記載されているわけではありません。
ご自身の薬について、詳しくは主治医、薬剤師、医療スタッフとよく確認しましょう。ほかの病気がある方、妊娠中の方は特に注意が必要です。使用中の薬に対する不安、不明な点がある場合も中止せず、まずは主治医、薬剤師、医療スタッフとご相談ください。

また、詳しい薬の情報については患者向医薬品ガイド」(独立行政法人 医薬品医療機器総合機構)(外部にリンクします)もご参照ください。

※    薬品名の記載は、一般名(商品名)で記載しています。また、後発医薬品など、一部未掲載のものもあります。


インスリンを出しやすくする薬

スルホニル尿素薬(SU(エスユー)薬)

一般名

(商品名)

グリベンクラミド(ダオニール、オイグルコン)、

グリクラジド(グリミクロン)、グリメピリド(アマリール)など

作用

膵臓のβ細胞(べーたさいぼう)を刺激してインスリンの分泌を促進することで血糖値を下げます。

主な副作用

低血糖、体重増加など

 

速効型インスリン分泌促進薬(グリニド薬)

一般名

(商品名)

ナテグリニド(ファスティック、スターシス)、ミチグリニドカルシウム水和物(グルファスト)、レパグリニド(シュアポスト)など

作用

内服後すぐから効き始め、短時間作用してインスリン分泌を促進し、血糖値を下げます。

主な副作用

低血糖など

特徴

SU薬に比べて吸収と血中からの消失が速い薬です。食後の高血糖の是正に適しています。

飲み方

食事の直前(5~10分程度前)に服用します。

 

DPP-4(ディーピーピーフォー)阻害薬

一般名

(商品名)

毎日内服するタイプ

シタグリプチンリン酸塩水和物(ジャヌビア、グラクティブ)、ビルダグリプチン(エクア)、アログリプチン安息香酸塩(ネシーナ)、リナグリプチン(トラゼンタ)、テネリグリプチン臭化水素酸塩水和物(テネリア)、アナグリプチン(スイニー)、サキサグリプチン水和物(オングリザ)

週1回内服するタイプ

トレラグリプチンコハク酸塩(ザファテック) 

オマリグリプチン(マリゼブ)

作用

膵臓に作用するインクレチンというホルモンの分解を抑制し、その作用を助けます。インクレチンは血糖値が高い時にインスリンの分泌を促すと共に、血糖値を上げるホルモンのひとつであるグルカゴン分泌を抑制させ、血糖を下げます。

主な副作用

低血糖、便秘など

※    スルホニル尿素薬(SU(エスユー)薬)をすでにお飲みの方でこの薬を飲む場合は、低血糖に特に注意が必要です。

インクレチン関連薬と低血糖

特徴

血糖値を下げる作用はブドウ糖の濃度に依存するので、単独の使用では低血糖の可能性が少ない薬です。体重が増加しにくい薬です。


インスリンを効きやすくする薬

ビグアナイド薬

一般名

(商品名)

ブホルミン塩酸塩(ジベトス)、メトホルミン塩酸塩(メトグルコ、グリコラン)など

作用

肝臓からの糖の放出を抑える、インスリンに対するからだの感受性を高めるなどの作用などで血糖値を下げます。

主な副作用

食欲不振、吐き気、便秘、下痢など

※    高齢者、ほかの病気のある方は副作用が重く出ることがあります。

※    造影剤を使用する検査を受ける前は一旦中止します。

※    たくさんお酒を飲む場合はこの薬は使えません。

ビグアナイド薬を服用しているかたへ

特徴

単独の使用では低血糖の可能性が少ない薬です。体重が増えにくい薬です。

 

チアゾリジン薬

一般名

(商品名)

ピオグリタゾン塩酸塩(アクトス)

作用

インスリンに対するからだの感受性を高めることで血糖値を下げます。

主な副作用

むくみ、急激な体重増加など

特徴

単独の使用では低血糖の可能性が少ない薬です。

 

 

糖の吸収や排泄(はいせつ)を調整する薬

α-グルコシダーゼ阻害薬(α-GI:アルファー・ジーアイ)

一般名

(商品名)

アカルボース(グルコバイ)、ボグリボース(ベイスン)、ミグリトール(セイブル)など

作用

小腸からの糖分の消化・吸収を遅らせて食後の高血糖を抑えます。

主な副作用

お腹の張り、おならの増加、下痢など

特徴

単独の使用では低血糖の可能性が少ない薬です。体重が増えにくい薬です。

飲み方

食事の直前(5~10分程度前)に服用します。

注意事項

糖の吸収を抑制する薬であるため、砂糖などの二糖類は吸収するのに時間がかかり低血糖の対応が遅くなってしまいます。そのため、この薬を飲んでいる方が低血糖の時には必ず「ブドウ糖」を服用します。(低血糖

 

SGLT2(エスジーエルティーツー阻害薬

一般名

(商品名)

イプラグリフロジンL-プロリン(スーグラ)、ダパグリフロジンプロピレングリコール水和物(フォシーガ)、ルセオグリフロジン水和物(ルセフィ)、トホグリフロジン水和物(デベルザ、アプルウェイ)、カナグリフロジン水和物(カナグル)、エンパグリフロジン(ジャディアンス) 

作用

血液をろ過して尿を作る臓器は腎臓です。血液は尿が作られる過程で、腎臓にある“糸球体”というザルのようなところでろ過され原尿(尿のもと)が作られます。血液中の糖はこの糸球体をすり抜けて、原尿に排泄されます。糖はからだにとって必要なものであるため、一度は原尿に排泄されるものの、通常は尿細管という通路を通る際に再び取りこまれて血液中に戻されます。SGLT2阻害薬はこの尿細管から血液中へのブドウ糖の再取込みを妨げ、尿の中に糖を出して血糖を下げます。

主な副作用

低血糖、尿路・性器感染、脱水、頻尿、皮膚症状など

※高齢者、体調の悪い時、脱水になりやすい状態の時には上記以外の重い副作用も出ることがあります。

特徴

インスリン分泌と直接関係しないため、単独の使用では低血糖の可能性は少ない薬です。


配合薬

いくつかの薬を合わせた薬

一般名

(商品名)

ピオグリタゾン塩酸塩+メトホルミン塩酸塩(メタクト配合錠LD/HD)、

ピオグリタゾン塩酸塩+グリメピリド(ソニアス配合錠LD/HD)、

アログリプチン安息香酸塩+ピオグリタゾン塩酸塩(リオベル配合錠LD/HD)、ミチグリニドカルシウム水和物+ボグリボース(グルベス配合錠)

ビルダグリプチン+メトホルミン塩酸塩(エクメット配合錠LD/HD)

作用

配合されているそれぞれの薬に応じる

主な副作用

配合されているそれぞれの薬に応じる

特徴

飲む薬の数が減ることで、薬を飲みやすくすることが期待されています。


ご自身の薬については、主治医や担当の医療スタッフとよく確認しましょう。

血糖値を下げる薬をお使いになる方は、低血糖になる可能性があります。低血糖についてよく知り、また、いざという時の対応ができる事がとても大切になります。詳しくは、低血糖、血糖自己測定をご覧ください。


血糖値を下げる薬について、

薬で血糖値が下がるしくみ

血糖値を下げる注射薬

血糖自己測定について

もご覧ください。


(参考文献)

日本糖尿病学会編・著 糖尿病治療ガイド2014-2015 文光堂 2014


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