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認知症

2018年6月27日掲載

高齢の方の糖尿病では、高い血糖が続いている方は認知症になりやすく、認知症になると血糖のコントロールが難しくなると言われています。ここでは、糖尿病の方の認知症についてお話します。

目次

糖尿病と認知症の関係

糖尿病と認知症の関係についてご存知ですか?

年を重ねると誰しも、もの忘れをしやすくなったり、自分の身の回りのことができなくなったりします(認知障害)。特に糖尿病のある高齢者の場合は、高血糖の状態が長く続くことで認知機能が低下しやすくなり、もともと軽度の認知障害がある方はさらに進んで認知症を発症しやすいといわれています。

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具体的には、糖尿病の方はそうでない方と比べると、アルツハイマー型認知症に約1.5倍なりやすく、脳血管性認知症に約2.5倍なりやすいと報告されています。また、糖尿病治療の副作用で重症な低血糖が起きると、認知症を引き起こすリスクが高くなると言われています。

一方で、認知機能が低下すると糖尿病薬の内服や注射、食事や運動の管理がうまくできなくなり、糖尿病の悪化につながることがあります。

それでは、認知症の予防や悪化を防ぐために、どのようなことができるでしょうか。

認知症は早期発見・早期治療が大切です

認知症は完全に治すことは難しいですが、適切な治療によって症状の進行を遅らせることが期待できます。そのため、早めに診断して治療を行うことが大切になります。

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認知症を早期に発見するには、次の3つが手掛かりとなります。

  • 交通機関を使っての外出、買い物、調理、金銭管理が自分で行えるかどうか
  • お薬の管理やインスリン注射が自分で行えるかどうか
  • 無気力、無関心、うつなど心理状態の障害があるかどうか
自分で気づくこともありますが、周囲の方が気づいてわかることもあります。「あれ?おかしいな?」と思うことがあれば、早めに主治医にご相談ください。

認知症の予防や悪化を防ぐためには

認知症の予防には、低血糖を起こさない範囲で血糖値を良好に安定させることが重要です。最新の研究では糖尿病治療によって血糖値をよくすると、認知機能も一部改善することが分かってきています。さらに、高血糖だけでなく、高血圧、脂質異常症、メタボリックシンドロームなどは認知症に繋がりやすいと言われていますので、こうした危険因子を減らすことも有効です。また、重症な低血糖は認知機能を悪化させる可能性があるので、なるべく低血糖を起こさないようにすることも大切です。

認知症を伴った高齢糖尿病患者の場合には、低血糖を起こさないためにゆるやかな血糖目標がすすめられています。高齢者の血糖コントロールについてはこちらも併せてご覧ください。

認知症のある方の糖尿病治療

食事・運動療法について

認知症の方の糖尿病治療では、通常の糖尿病治療と同じように食事療法や運動療法が大切です。栄養不足や運動不足では、体重が減少し、筋力が落ちて虚弱体質になります(サルコペニア・フレイル)。たんぱく質を含んだ食事をバランスよく食べましょう。また、転倒に気を付けながら行う無理のないウォーキングや筋肉トレーニングも有効です。
(高齢者の食事療法についてはこちら、運動療法についてはこちらをご参照ください)

血糖を下げるお薬について

認知症になると、内服薬を飲み忘れたり、飲み過ぎたり、注射薬の1回量を間違ったりすることがあるかもしれません。薬の種類や錠数を減らす、投薬のタイミングを極力減らして内服を一包化するなどが有効です。
血糖を下げる薬や注射については、なるべく低血糖を起こしにくいものを選びます。体調不良の時や食事が不規則な時には予期しない低血糖を起こすことがあるので注意しましょう。
内服の自己管理をご本人が行うのが難しい場合には、ご家族やお知り合い、訪問看護師や薬剤師、介護職員などによるお手伝いが必要となる場合があります。注射薬に関しては、医療従事者以外でご本人とご家族以外が代わりに打つことが難しいため、訪問看護師が来た際に注射するという運用にしている場合もあります。この場合は、主治医が「訪問看護指示書」という書類を通して注射の指示を行うことが必要となります。

ご家族や周囲の方のサポート

身近なご家族に低血糖シックデイ対応を知っておいていただくのも大事です。 また、ご家族や周囲の方が疲れてしまわないように社会的サービス(介護保険など)を利用することも非常に大切です。社会的サービスを受けるには、市区町村への相談が必要です。ご家族で抱え込まず、主治医や看護師に相談しましょう。

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参考文献

糖尿病診療ガイドライン2016 編・著 日本糖尿病学会
糖尿病療養指導ガイドブック2017 編・著 日本糖尿病療養指導士認定機構

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