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学校等での重症低血糖発作時に、教職員によるグルカゴン点鼻粉末剤(バクスミー®︎)の使用が可能になりました
2024年2月15日掲載
グルカゴン点鼻粉末剤(バクスミー®︎)は、重症低血糖に対して有効な薬剤ですが、これまで学校等においては、医師法に違反するため、低血糖時に自ら投与できない本人の代わりに教職員等が使用することができないことになっていました。
この度、文部科学省と厚生労働省のやり取りがあり、学校、保育所、幼保連携型認定こども園、放課後児童健全育成事業、放課 後子供教室、認可外保育施設、児童発達支援、放課後等デイサービス等において、児童が重症の低血糖発作を起こし、生命が危険な状態などである場合に、現場に合わせた教職員またはスタッフが、本人に変わって投与することができるようになりました。
(令和6年1月22日の厚生労働省医政局医事課長通知 医政医発0122第3号より)
緊急時、教職員またはスタッフが医師法に違反せず児童に投与できる条件としては、下記の4点を満たす必要があります。
- 当該児童等及びその保護者が、事前に医師から、次の点に関して書面で指示を受けていること。
- 学校等においてやむを得ずグルカゴン点鼻粉末剤を使用する必要性が認められる児童等であること
- グルカゴン点鼻粉末剤の使用の際の留意事項
- 当該児童等及びその保護者が、学校等に対して、やむを得ない場合には当該児童等にグルカゴン点鼻粉末剤を使用することについて、具体的に依頼(医師から受けたグルカゴン点鼻粉末剤の使用の際の留意事項に関する書面を渡して説明しておくこと等を含む。)していること。
- 当該児童等を担当する教職員等が、次の点に留意してグルカゴン点鼻粉末剤を使用すること。
- 当該児童等がやむを得ずグルカゴン点鼻粉末剤を使用することが認められる児童等本人であることを改めて確認すること
- グルカゴン点鼻粉末剤の使用の際の留意事項に関する書面の記載事項を遵守すること
- 当該児童等の保護者⼜は教職員等は、グルカゴン点鼻粉末剤を使用した後、当該児童等を必ず医療機関で受診させること。
また、厚生労働省からの通知では「一連の行為の実施にあたっては、児童等のプライバシーの保護に十分は医療がなされるよう強くお願いする」と記載があります。
バクスミーの使用方法・注意事項ついては、日本イーライリリー社のWebページを参照ください。