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論文の読み方 - 治療
治療・予防に関する論文の読み方(チェックリスト)
治療の対象は患者さんであり検査値ではありません。予後や診療内容を変えないような治療は無用です。リスク差や副作用を秤にかけて患者と協働判断をします。
臨床問題
- P(患者・対象者)
- I(検査)
- C(比較対照)
- O(アウトカム)
妥当性の評価
- 研究デザイン:無作為化比較試験か?比較対照はあるか?
- 患者:明確な基準で選考・除外されているか?
- 研究実施場所・施設:一般性はあるか?
- 背景因子の差:治験開始時に2群間で違いがなかったか?
- 治療の方法:治療方法に違いがなかったか?
- アウトカムの内容と基準:臨床的転帰で客観的な基準か?
- 盲検:介入者と被験者は治療の内容を知らなかったか?
- フォローアップ:追跡期間は十分長く追跡率は高いか?
- Intention-to-treat解析:脱落者やプロトコール逸脱者を割り付け時のグループに含めて解析しているか?
結果の評価
1.結果
治療群 | 対照群 | |
---|---|---|
アウトカム発生率 | a % | b % |
2.治療効果・信頼性(統計学的有意性)
- 相対リスク(リスク比)=a÷b= p = 、信頼区間( )
- またはハザード比 = p = 、信頼区間( )
- 絶対リスク低下(リスク差)=b-a= p = 、信頼区間( )
患者への適用性・臨床的意義
- リスク差は臨床的に意味があるか?
- 実際の患者は論文の患者の臨床像に合致するか?
- 実際の患者にこの治療は役立つか?(すべてのアウトカムを考慮した臨床判断)
- 患者の意向・価値観は?