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Effects of Metformin Versus Glipizide on Cardiovascular Outcomes in Patients With Type 2 Diabetes and Coronary Artery Disease.

最終更新日:2013年4月8日

タイトル

メトホルミンは大血管症2次予防に有効である(中国人)

著者

Hong J, et al.

掲載誌

Diabetes Care. 2012 Dec 10. [Epub ahead of print](PubMedへリンクします。)

臨床問題

P(患者):冠動脈疾患既往のある2型糖尿病患者(中国人304人・平均年齢63歳・男性78%・平均HbA1c 7.6%・平均BMI25)
I(治療):メトホルミン投与
C(比較対照):SU薬(グリピジド)投与
O(アウトカム):複合エンドポイント(総死亡・大血管症)に差があるか?

研究方法

デザイン:無作為化比較試験
盲検化:あり
追跡期間:5.0年(中央値),追跡率100%,割り当て治療遂行率79%

結果

到達HbA1cはメトホルミン群7.0%,SU薬群7.1%で有意差がなかった.複合イベント発生率はSU薬群よりメトホルミン群の方が有意に低かった.SU薬群では体重増加を認めたがメトホルミン群では体重減少を認めた.総死亡・低血糖発作は2群間で有意差がなかった.
アウトカム (NR:数値記載なし)メトホルミン群SU薬群ハザード比(p値)リスク差/BMI差(p値)
総死亡・大血管症 25.00% 35.10% 0.54 (0.026) 10.10%
総死亡 4.40% 9.40% NR (0.55) NR
BMI -0.60% 0.50% NR NR(<0.001)

コメント

アジア人の2型糖尿病の病態はインスリン抵抗性よりもインスリン分泌不全が主体であるとされているが,インスリン抵抗性改善作用のあるメトホルミンの臨床的有効性(大血管症予防と体重減少)と安全性をアジア人で実証した点でこの研究は臨床的・病態生理学的意義が大きい.日本人を含む,動脈硬化症既往のある2型糖尿病患者においてメトホルミンが死亡率を低下させることがすでに示されていたが(*),日本人患者に対する薬物選択におけるメトホルミンの優先度が一層支持されるであろう.
ただし,やせ型患者への適用や1次予防効果がまだ究明されないこと,ドロップアウトが多いため妥当性が比較的低いことなどから本研究の結果は割り引いて解釈する必要がある.

備考

(*) Arch Intern Med. 2010;170:1892-9.

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