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Long term treatment with metformin in patients with type 2 diabetes and risk of vitamin B-12 deficiency: randomised placebo controlled trial.

最終更新日:2013年3月4日

タイトル

メトホルミンによりビタミンB12欠乏症のリスクが増加する

著者

de Jager J, et al

掲載誌

BMJ. 2010 May 20;340:c2181. doi: 10.1136/bmj.c2181.(PubMedへリンクします。)

臨床問題

P(患者): インスリン使用中の2型糖尿病患者(オランダ人・全390人・男性46%・平均年齢62歳・平均HbA1c 7.9%) 
I(治療):メトホルミン2550mg/day投与
C(比較対照):プラセボ投与
O(アウトカム):ビタミンB12の変化率に差はあるか?

研究方法

デザイン:無作為化比較試験
盲検化:あり
追跡期間:4.3年間・追跡率99%・治療中断率29%

結果

プラセボ群と比較し,メトホルミン群では平均ビタミンB12値は19%有意に低下し,ビタミンB12欠乏症(<150pmol/L)の絶対リスクは7.2%有意に増加した.ホモシスチン濃度は5%増加した(有意差なし).BMIと喫煙で調整した葉酸値には有意差はなかった.
ビタミンB12値メトホルミンプラセボ
基礎値(SD) 378(130) pmol/L 380(135) pmol/L
変化量 -89.8 pmol/L +0.2 pmol/L
変化率(95%CI) 0 (-3~4)% -19 (-22~-15)%

コメント

本研究は,薬剤の有害事象を検証した介入試験という点で興味深い.メトホルミンはビタミンB12の吸収を抑制する可能性が以前から指摘されていたが,本研究でメトホルミン長期服用によりビタミンB12値が「統計学的」に有意に低下することが確証された.
 しかし脱落率が高いため妥当性は高くない.さらに,「臨床的」な意義は不明である.本研究では巨赤芽球性貧血や亜急性連合変性症や大血管症など臨床アウトカムの頻度や程度が評価されていない.ビタミンB12値測定や補充は容易であるが,適正補充量や臨床的効果は不明であり(*),この研究に基づく安易な実践は妥当とはいえない.

備考

(*)Diabetes Care 35;327-333,2012

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