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The effect of combination treatment with aliskiren and blockers of the renin-angiotensin system on hyperkalaemia and acute kidney injury: systematic review and meta-analysis.

最終更新日:2012年12月11日

タイトル

アリスキレンとACE阻害薬またはARBの併用により高K血症のリスクが有意に高まる

著者

Harel Z, et al

掲載誌

BMJ. 2012 Jan 9;344:e42. doi: 10.1136/bmj.e42.(PubMedへリンクします。)

臨床問題

P(患者): アリスキレン・ACE阻害薬・ARB服用者(全4814人・糖尿病患者/非患者含む) 
I(治療):アリスキレンとACE阻害薬またはARBの併用
C(比較対照):アリスキレン単剤またはACE阻害薬かARBの単剤
O(アウトカム):高K血症のリスクに相違があるか?

研究方法

デザイン:メタアナリシス(無作為化比較試験10件)
盲検化:あり
追跡期間:8-36週・追跡率100%・治療中断率20%未満

結果

アリスキレンとACE阻害薬またはARBの併用により,単剤と比較して高K血症が有意に高まる.
急性腎障害には有意なリスク差がない.
アウトカム
  (相対リスク, 95%信頼区間)
併用vsアリスキレン単剤
(6件)
併用vsACE阻害薬または
ARB単剤(10件)
高K血症 1.67 (1.01~2.79) 1.58 (1.24~2.02)
急性腎障害 1.14 (0.68~1.89) 0.80 (0.31~2.04)

コメント

ONTARGET試験では,ACE阻害薬とARBによるレニン-アンギオテンシン系の二重阻害は高K血症の危険性を増すことが示された.ALTITUDE 試験は,アリスキレンとACE阻害薬またはARBの併用により単剤と比較して高K血症が有意に高まることが判明したために中止となった.
このメタアナリシスはALTITUDE試験終了後に発表されたものだが,併用による高K血症のリスクが追認された.各試験とも血清K値という代用エンド ポイントを評価しており臨床的意義を評価する検出力はなかったが,臨床的アウトカムを評価する研究が出るまでは,高K血症の潜在的致死性を鑑みてレニン- アンギオテンシン系の二重阻害は避けるべきであろう.

備考

アリスケン処方に関する最新情報:http://ncgm-dm.jp/naibunpitu/index.html

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