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Effects of low-dose, controlled-release, phentermine plus topiramate combination on weight and associated comorbidities in overweight and obese adults (CONQUER): a randomised, placebo-controlled, phase 3 trial.

最終更新日:2011年9月5日

タイトル

フェンテルミン/トピラミマート低用量除放合剤は減量に有効な可能性がある

著者

Gadde KM, et al

掲載誌

Lancet. 2011;377:1341-52(PubMedへリンクします。)

臨床問題

P(患者): 高心血管リスク肥満患者(平均年齢51歳・男性30%・平均体重103kg・平均BMI37) 
I(治療):フェンテルミン7.5mg/トピラミマート46mg/日(498人)・フェンテルミン15mg/トピラミマート92mg/日(995人)
C(比較対照):プラセボ(994人)
O(アウトカム):減量度に差があるか?

研究方法

デザイン:無作為化比較試験(第3相試験)
盲検化:あり
追跡期間:56週間・追跡率93%・治療中断率38%

結果

生活習慣改善指導は各群に施行された.治療薬により用量依存的に減量度・5%以上減量達成率の増加を認めた.腹囲・血圧・脂質・血糖の改善傾向も認めた.主な副作用は口渇・知覚異常・便秘・不眠・めまい・味覚異常であった.うつ病・不安症の増加も認めたが自殺や自殺企図はなかった.
アウトカムプラセボフェンテルミン7.5mg/トピラミマート46mg/日フェンテルミン15mg/トピラミマート92mg/日 
体重変化 (95%信頼区間) -1.2 (-1.8~-0.7)% -7.8 (-8.5~-7.0)% -9.8 (-10.4~-9.3)%  
5%以上減量達成率  21% 62% 70%  
5%以上減量達成オッズ比 (95%信頼区間)  1 6.3 (4.9~-8.0) 9.0 (7.3~11.1)  

コメント

肥満は短寿命・心血管疾患・癌などのリスクファクターである.種々のやせ薬が開発されてきているが神経系や自殺などの副作用増加や長期効果持続の困難から,薬物治療の有効性・安全性は未確立である.フェンテルミンは中枢性ノルアドレナリン遊離薬として米国では1959年に短期間治療薬として認可されたが長期投与試験はこれまでにない(日本では未承認).トピラミマートはけいれん・偏頭痛予防薬(日本では後者の保険適用はない)として処方されるが,2型糖尿病での減量効果が示唆されていた.
本研究は,両者合剤により長期間の減量効果の可能性を示唆する点で斬新である.しかし1年以上の効果・副作用が不明であり,大血管症や死亡や癌などのアウトカムが未確立である.また,他の減量介入法同様に治療中断率が非常に高いことにも注意する.

備考

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