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Efficacy and safety of vildagliptin and voglibose in Japanese patients with type 2 diabetes: a 12-week, randomized, double-blind, active-controlled study.
最終更新日:2011年2月8日
タイトル
ビルダグリプチンはボグリボースより血糖降下作用が強い(日本人対象)
著者
Iwamoto Y, et al.
掲載誌
Diabetes Obes Metab. 2010;12:700-8.(PubMedへリンクします。)
臨床問題
P(患者):食事・運動療法で血糖管理不良な日本人2型糖尿病患者
(平均HbA1c 7.6%・平均年齢59歳・男性66%)
I(治療):ビルダグリプチン内服(100mg分2)
C(比較対照):ボグリボース内服(0.6mg分3)
O(アウトカム):血糖管理に差があるか?
(平均HbA1c 7.6%・平均年齢59歳・男性66%)
I(治療):ビルダグリプチン内服(100mg分2)
C(比較対照):ボグリボース内服(0.6mg分3)
O(アウトカム):血糖管理に差があるか?
研究方法
デザイン:無作為化比較試験
盲検化:二重盲検(注:コメント参照)
追跡期間:12週・追跡率:95%
盲検化:二重盲検(注:コメント参照)
追跡期間:12週・追跡率:95%
結果
ビルダグリプチンの方がボグリボースよりも血糖降下に有意に優れていた。HbA1c(JDS値)6.5%以下達成率も有意に高かった(51% vs 24%, p<0.001)。有害事象はビルダグリプチンの方が少なかった(61.2% vs 71.4%)が体重は有意に増加した。
アウトカム | ビルダグリプチン 50mg分2 | ボグリボース 0.6mg分3 | ビルダグリプチン vsボグリボース | 95%信頼区間, p値(ビルダグリプチン vs ボグリボース) |
---|---|---|---|---|
HbA1c変化 | -0.0095 | -0.0038 | -0.57% | -0.68~-0.46%, p<0.001 |
体重変化 | 0.2kg | -0.8kg | 1.0kg | p<0.001 |
コメント
日本人を対象とした、低血糖や体重増加を来しにくい特長を持つ2剤の比較試験である。HbA1cという代理エンドポイントではビルダグリプチ ンのほうがボグリボースより血糖降下作用が優れていたが体重減少に関しては劣っていた。しかし期間がわずか12週であるため長期的な効果は未知数であるこ とから、現段階では一概にビルダグリプチンドの臨床的優越性は結論しがたい。なお、「二重盲険」と記載されているが医学的に2回投与薬と3回投与薬を二重 盲険可能だったのか不詳である(通常はボグリボースは分3投与である)。また、この論文作成には研究スポンサーであるビルダグリプチン製造企業員も関与し ており、大きく差し引いて批判的に読むことが重要である。