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Skin Autofluorescence Reflects Integration of Past Long-Term Glycemic Control in Patients With Type 1 Diabetes

最終更新日:2014年12月24日

タイトル

皮膚自己蛍光値は1型糖尿病の長期間血糖コントロールを反映する

著者

Sugisawa E, et al.

掲載誌

Diabetes Care. 2013;36:2339-45.(PubMedへリンクします。)

臨床問題

P(対象者):日本人1型糖尿病患者(総数241人,平均年齢37歳,女性45%,平均HbA1c 7.6%)
I(条件):糖尿病網膜症・腎症それぞれ合併
C(比較対照):糖尿病網膜症・腎症それぞれなし
O(アウトカム): 各合併症ステージと皮膚自己蛍光値に相関はあるか?

研究方法

デザイン:横断研究

結果

1型糖尿病患者では非糖尿病患者と比較して皮膚自己蛍光値は有意に高値であった(2.31±0.5 vs 1.95±0.32,P<0.0001).また糖尿病患者において糖尿病罹病期間,ベースラインのHbA1c,BMI,クレアチニン,収縮期血圧,微量アルブミン,中性脂肪は皮膚自己蛍光値と正の相関を認めた.皮膚自己蛍光値は網膜症の重症度・CKD分類の腎症の重症度・アルブミン尿による腎症の重症度が進展するほど有意に増加した.10年間のHbA1c のAUC,糖尿病罹病期間,発症年齢は皮膚自己蛍光値と独立した関連をもつことが示された.

コメント

本研究は非侵襲的な方法を用いて1型糖尿病患者における皮膚自己蛍光値と長期の過去の血糖コントロールの関連を示した最初の研究である.本研究では蛍光測定器で測定される皮膚自己蛍光値は過去の長期のHbA1cと有意に相関することが示された.この分析では,加齢や動脈硬化の因子を除外して皮膚自己蛍光値とHbA1c の関係を述べられていることが長所である.アルブミン尿をベースとした腎症のステージや網膜症は長期間のHbA1cのAUCと有意な相関を認めた.HbA1cのAUCは日常診療に用いることは容易ではないため皮膚自己蛍光値が糖尿病合併症の代替マーカーとなりうると考えられた.
本研究の限界は顕性腎症や透析患者の数が少ないことがあげられる.また大血管障害が調査されていないこともあげられる.2型糖尿病も対象とした大規模研究が切望される.

備考

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