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Visible age-related signs and risk of ischemic heart disease in the general population: a prospective cohort study.

最終更新日:2014年5月21日

タイトル

加齢身体所見は虚血性心疾患のリスクと関連する

著者

Christoffersen M, et al.

掲載誌

Circulation. 2014;129:990-8(PubMedへリンクします。)

臨床問題

P(患者):虚血性心疾患既往のないデンマーク人(総10885人,年齢20から93歳)
I(条件):加齢に伴う身体所見(白髪・しわ・耳介しわ・黄色腫・角膜輪・禿)がある人
C(比較対照):所見を有さない人
O(アウトカム):虚血性心疾患の相対リスクはどのくらいか?

研究方法

デザイン:コホート研究
追跡期間:平均23年間・追跡率100%

結果

追跡期間中の罹患数は,虚血性心疾患(IHD)3401人,心筋梗塞(MI)1708人,死亡7722人であった.年齢・性別を含む多因子調整後に有意なハザード比増加と関連した所見は耳介しわ・黄色腫・前頭頭頂部禿であった(表).全死亡リスクと有意に関連していたのは黄色腫だけであった(表).
さらに,所見を有さない場合と比較し,3から4所見を有する場合の調整ハザード比は次の通りであった:IHD 1.40(1.20から1.62, trend P<0.001),MI 1.57(1.28から1.93, trend P<0.001),全死亡有意差なし.
アウトカム前頭部禿頭頂部禿耳介しわ黄色腫
虚血性心疾患 有意差なし 男性1.09(1.00から1.19) 1.09(1.01から1.18) 1.30(1.12から1.50)
心筋梗塞 男性1.40(1.12から1.76) 男性1.13(1.01から1.28) 有意差なし 1.37(1.12から1.67)
全死亡 有意差なし 有意差なし 有意差なし 1.13(1.02から1.24)

コメント

男性型禿が冠動脈疾患リスクファクターであることが報告されている(*)が,本研究では,それ以外の要素でも実年齢より老けて見えることは冠動脈疾患のリスクマーカーであることが示唆された.統計学的にも病態生理学的にも直接の因果関係究明までは至らないが,検査偏重主義の日常臨床において身体所見の重要性を再喚起するエビデンスとして臨床的意義が大きい.日常診療では問診と身体所見で大方の診断がつくことを見直したい.

備考

*BMJ Open. 2013 Apr 3;3(4). pii: e002537. doi: 10.1136/bmjopen-2012-002537

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