メニューにジャンプ コンテンツにジャンプ

トップページ > 医師・医療スタッフの方へ > EBM論文情報

Does this patient with diabetes have large-fiber peripheral neuropathy?

最終更新日:2011年3月7日

タイトル

振動覚検査と10gモノフィラメント検査が糖尿病神経障害の診断に有用

著者

Kanji JN, et al.

掲載誌

JAMA. 2010 ;303:1526-32.(PubMedへリンクします。)

臨床問題

P(患者):糖尿病患者(論文対象者)
I(条件):各種神経症状・所見・検査
C(比較対照):神経伝導速度(Gold standard)
O(アウトカム):神経障害診断に関する検査特性(感度・特異度)は?

研究方法

デザイン:システマティックレビュー(9報)

結果

神経障害の有病率は23から79%であった.128Hz音叉による振動覚検査と10gモノフィラメントによる触覚検査の診断特性が他の症状・所見・検査よりも高かった.
検査感度特異度陽性尤度比陰性尤度比
振動覚検査(on-off*) :1件 - - 35 0.51
振動覚検査(感知時間**):1件 - - 16 0.33
モノフィラメント検査:3件 57-93% 95-100% 11月16日 0.09-0.54

コメント

この系統的レビューにより,日常診療で推奨されている振動覚検査と触覚検査は糖尿病神経障害を診断する上で簡潔かつ正確であることが確認された.ただし,モノフィラメント評価研究3件で測定法が標準化されていないため部位・基準が異なること,gold standardとして神経伝導速度(large fiber障害の診断に有用だが,知覚に関与するのはsmall fiberである)点で厳密には医学的妥当性に乏しい.
糖尿病神経障害は症状だけでなく潰瘍・感染・転倒リスクのうえでも管理が重要である.臨床的には神経障害の診断だけでなく,他の潰瘍リスク(視力障害・足底圧・足変形・潰瘍既往など)にも目を向けることが重要である(既報参照).

備考

*8回中5回以上無感覚であれば陽性・無感覚が1回以下であれば陰性
**10秒以下なら陽性・21秒以上なら陰性

このページに関するアンケート

Q1 あなたの年代を教えてください。
Q2 あなたの性別を教えてください。
Q3 あなたと「糖尿病」のかかわりを教えてください。
Q4 このページの情報は分かりやすかったですか?
Q5 このページに対するご意見をお聞かせください。

個人のご病気などについてのご質問やご連絡先などの個人情報に関するご記載はしないでください。こちらにご記載頂いた内容についてはご返答致しません。予めご了承ください。