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Secular changes in U.S. Prediabetes prevalence defined by hemoglobin A1c and fasting plasma glucose: National Health and Nutrition Examination Surveys, 1999-2010.

最終更新日:2015年4月3日

タイトル

アメリカでの前糖尿病有病率は増加している

著者

Bullard KM, et al.

掲載誌

Diabetes Care.2013;36:2286-93(PubMedへリンクします。)

臨床問題

P(患者):12歳以上の一般アメリカ人(National Health and Nutrition Examination Surveys[NHANES]対象者19182人)
I(条件):2007-2010年
C(比較対照):1999-2002年
O(アウトカム):前糖尿病(HbA1c 5.7-6.5%,空腹時血糖100-126ミリグラム/デシリットル)の有病率の経時的変化は?

研究方法

デザイン:コホート観察研究

結果

12歳以上,18歳以上の年齢層ともに年齢調整後の前糖尿病有病率は経時的に増加している.HbA1c 5.7-6.5%の有病率が増加しているが,空腹時血糖100-126ミリグラム/デシリットルの有病率は著変ない.
12歳以上での有病率(%)1999年-2002年2003年-2006年2007年-2010年
HbA1c 5.7-6.5%または空腹時血糖100-126ミリグラム/デシリットル 27.4 27.6 34.1
HbA1c 5.7-6.5% 9.5 10.6 17.8
空腹時血糖100-126ミリグラム/デシリットル 23.8 23.2 25.9

コメント

NHANESは.優れたサンプリングデザインと豊富な調査項目を誇り,アメリカの健康や栄養について数多くの有用な情報を提供している.個票データがNCHSのホームページからダウンロード可能となっており,研究者のアイデアで米国全体を代表するデータを自由に二次解析することができる.日本における国民健康・栄養調査にあたる調査であるが日本のデータは精度・正確度・可用性いずれもはるかに劣る.
本研究はアメリカでの前糖尿病の有病率の推移を示した重要な報告であるが,NHANESには空腹時血糖だけでなく経口ブドウ糖負荷試験の2時間値も使用可能(*)であるため,耐糖能異常(IGT)を含めた前糖尿病の定義での有病率も推定すればより一層優れた研究になったのではないかと思われる.

備考

*Annals of epidemiology. 2014;24:83-89

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