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Intakes of dietary fiber, vegetables, and fruits and incidence of cardiovascular disease in Japanese patients with type 2 diabetes.

最終更新日:2014年10月3日

タイトル

食物繊維,野菜,果物摂取量は大血管症のリスクと関連する

著者

Tanaka S, et al.

掲載誌

Diabetes Care. 2013;36:3916-2(PubMedへリンクします。)

臨床問題

P(患者):2型糖尿病日本人(総1414人,年齢40?70歳)
I(条件):食物繊維,野菜・果物摂取量最多群(4段階)
C(比較対照):摂取量最少群
O(アウトカム):脳卒中,冠動脈疾患の相対リスクはどのくらいか?

研究方法

デザイン:コホート研究
追跡期間:8.1年間(中央値)・追跡率80%

結果

追跡期間中の罹患数は,脳卒中68人,冠動脈疾患96人であった.野菜・果物摂取最多群は脳卒中リスクが有意に低かったが,食物繊維では有意差がなかった.いずれも冠動脈疾患の有意なリスク低下は認めなかった.食物繊維のなかでは水溶性食物繊維のほうが総繊維・不溶性繊維よりリスクが低かった.

ハザード比食物繊維野菜・果物
脳卒中 0.39 (CI 0.12~1.29, p=0.12) 0.35 (CI 0.13~0.96, p=0.04)
冠動脈疾患 0.62 (CI 0.23~1.72, p=0.36) 0.81 (CI 0.36~1.84, p=0.61)

コメント

本研究では、日本人の2型糖尿病患者における食物繊維・野菜・果物摂取量と大血管症との関連を示したものである。本研究のリミテーションとしては、観察研究であり各摂取量が多い患者が健康的なライフスタイルであることを反映しているだけかもしれない。さらに、追跡率が80%と低く、心血管疾患のイベント数が少ないことも挙げられる。

2型糖尿病患者においては、食物繊維を多く摂取することで脂質系の改善を認める事が報告されているが、脳卒中の発症率の低下は、その他遺伝的因子も関与している可能性がある。

備考

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