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Diabetes and risk of fracture-related hospitalization: the Atherosclerosis Risk in Communities Study.

最終更新日:2013年8月29日

タイトル

糖尿病により骨折入院リスクが高まる可能性がある

著者

Schneider AL, et al.

掲載誌

Diabetes Care. 2013;36:1153-8.(PubMedへリンクします。)

臨床問題

P(患者):成人アメリカ人(総数15140人,男性45%,平均年齢55歳,糖尿病既往1195人)
I(条件):糖尿病
C(比較対照):非糖尿病
O(アウトカム):骨折入院リスクに差異があるか?

研究方法

デザイン:コホート研究(調査開始1987年)
追跡期間:20年間(中央値),追跡率96%

結果

追跡期間中に1078件(4件/1000人年)の骨折入院があった.糖尿病既往者の骨折入院リスクは有意に高かった.また,インスリン治療者・高血糖(HbA1c≧8.0%)者でも有意にリスクが高かった.新規糖尿病診断者では有意なリスク増加を認めなかった.
リスクファクターハザード比信頼区間
糖尿病既往 1.74 1.42から2.14
インスリン使用 1.87 1.15から3.05
HbA1c≧8.0% 1.63 1.09から2.44

コメント

糖尿病では骨折リスクが高まることが注目されている.同じ骨密度でも非糖尿病と比較して骨折リスクが高いことから,骨の質変化も指摘されている.さらに,合併症や低血糖・血圧変動などに伴う転倒リスクも高まる.一般に,骨折により死亡リスクも増加する.
本研究は血糖コントロール状態でも追跡分析している点が臨床的に斬新である.ただし,骨折リスクを高めるチアゾリジン薬が発売されるかなり前に調査が開始されたため糖尿病治療薬による交絡因子が完全に調整・分析されていない点や,糖尿病合併症評価が不十分である点に留意する.

備考

*Diabetologia 2011;54:1620, Arch Intern Med 2004;164:1641
**Arch Intern Med 2011;171:1990,2001,2011
***JAMA 2006;296:427, CMAJ 2011;183:E115, Med Care Res Rev 2011;68:263

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