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Diabetes mellitus, fasting blood glucose concentration, and risk of vascular disease: a collaborative meta-analysis of 102 prospective studies.

最終更新日:2011年12月26日

タイトル

糖尿病により冠動脈疾患と脳卒中のリスクが有意に増加する

著者

Emerging Risk Factors Collaboration

掲載誌

Lancet. 2010;375:2215-22.(PubMedへリンクします。)

臨床問題

P(患者): 心血管疾患(冠動脈疾患・脳卒中)の既往のない欧米・豪州人
I(条件):糖尿病あり
C(比較対照):糖尿病なし
O(アウトカム):心血管疾患は増加するか?

研究方法

デザイン:メタアナリシス(前向き研究102件・全698,782人・平均年齢52歳・男性57%・糖尿病有病率7%)
盲検化:なし
追跡期間:849万人・年

結果

冠動脈疾患・脳卒中のリスクが有意に増加した。また、糖尿病患者では空腹時血糖値と心血管疾患リスクの関連性は中等度で非直線的であった。
アウトカム調整ハザード比95%信頼区間
冠動脈疾患 2 1.83から2.19
脳梗塞 1.56 1.19から2.05
出血性脳卒中 1.84 1.59から2.13

コメント

糖尿病による心血管疾患の相対リスク増加は以前から多数の研究で報告されているが、他の交絡因子による影響のために過大評価される傾向があった。また、脳卒中のリスクについても不明な点が多かった。本研究による推算リスク値は研究デザイン上、正確度・精度が高く、一般性も高いのが特徴である。

備考

(*)Pepine CJ, et al. A Calcium Antagonist vs a Non-Calcium Antagonist Hypertension Treatment Strategy for Patients With Coronary Artery Disease: The International Verapamil-Trandolapril Study (INVEST): A Randomized Controlled Trial. JAMA, Dec 2003; 290: 2805 - 2816.
(**)ACCORD Study Group. Effects of intensive blood-pressure control in type 2 diabetes mellitus. N Engl J Med. 2010;362:1575-85.

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