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Acarbose compared with metformin as initial therapy in patients with newly diagnosed type 2 diabetes: an open-label, non-inferiority randomised trial

最終更新日:2013年11月29日

タイトル

アカルボースは新規発症2型糖尿病の第一治療薬としてメトホルミンに劣らぬ血糖コントロールを達成する

著者

Yang W, et al

掲載誌

Lancet Diabetes & Endocrinology, Early Online Publication, 18 October 2013, doi:10.1016/S2213-8587(13)70021-4(PubMedへリンクします。)

臨床問題

P(患者): 新規に診断された2型糖尿病患者(中国人・全788人・男性61%・平均年齢50歳・平均HbA1c7.5%・平均BMI25.6) 
I(治療):アカルボース最大300mg/日投与(ITT解析361人)
C(比較対照):メトホルミン最大1500mg/日投与(ITT解析350人)
O(アウトカム):血糖コントロールは劣らないか?(非劣性マージンHbA1c値0.3%)

研究方法

デザイン:無作為化比較試験
盲検化:なし
追跡期間:48週間・追跡率94%・服薬中断率18%

結果

4週間の生活習慣是正によるrun-in期間の後に投薬が開始された.48週後のアカルボース群とメトホルミン群のHbA1cはそれぞれ-1.11%,-1.12%であり,アカルボースはメトホルミンに劣らなかった.重篤有害事象頻度はそれぞれ2%ずつであり,低血糖頻度はそれぞれ1%ずつであった.体重はアカルボース群の方が有意に低下した.
アウトカムアカルボース群メトホルミン群変化差信頼区間,p値
HbA1c変化 -1.11% -1.12%     0.01% -0.12~0.14, p=0.8999
体重変化 -2.52kg -1.89kg -0.63kg -1.15~-0.10, p=0.0194

コメント

対象者が 新規発症者に限定された点と早期に投薬開始された点で一般適用性は高くはないが,中国人が対象であり,日本人にも適用できる可能性が高い点で臨床的に意義 があろう.ただし,短期間であり合併症リスクが評価されていないことや中国人においてもメトホルミンによる合併症リスク軽減が実証されていることを鑑みる とアカルボースを第1選択薬と位置づけるのは尚早であろう.

備考

コメント赤字部にハイパーリンクとして埋め込んでください http://www.ncgm-dmic.jp/public/articleInfoDetail.do?articleInfoId=520

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