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Risk of fatal and nonfatal lactic acidosis with metformin use in type 2 diabetes mellitus

最終更新日:2011年3月7日

タイトル

メトホルミンは乳酸アシドーシスのリスクを増加させない

著者

Salpeter SR, et al.

掲載誌

Cochranle Database Syst Rev. 2010;(1):CD002967.(PubMedへリンクします。)

臨床問題

P(患者): 2型糖尿病患者 
I(治療):メトホルミン1000~3000mg/日投与(全69642人・平均57歳・男性61%)
C(比較対照):プラセボまたは他血糖降下薬投与(全26653人・平均57歳・男性61%)
O(アウトカム):乳酸アシドーシスは増加するか?

研究方法

デザイン:メタアナリシス(前向き研究全347件・全96295人)
盲検化:あり・なし混在
追跡期間:平均1.3年(125941人年)・追跡率:91.8%

結果

乳酸アシドーシスのリスクに有意差を認めなかった。
アウトカムメトホルミン群比較対照群有意差
乳酸アシドーシス(95%信頼区間上限/100000人年) 4.3 5.4 有意差なし

コメント

妥当性の高い臨床研究のメタアナリシスでメトホルミンによる乳酸アシドーシスの副作用はほぼ否定的と示された。以前注目された乳酸アシドーシスのリスクは他のビグアナイド薬によって惹起されていたと考えられる。しかし同分類薬間での機序の差異が完全に究明されるまでは、腎機能低下者・超高齢者・乳酸アシドーシス既往者・全身手術前後・ヨード系造影剤使用前後では使用を避けるべきであろう。

備考

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