メニューにジャンプ コンテンツにジャンプ

トップページ > 医師・医療スタッフの方へ > EBM論文情報

New users of metformin are at low risk of incident cancer: a cohort study among people with type 2 diabetes.

最終更新日:2011年2月8日

タイトル

メトホルミンは癌発生を抑制する可能性がある

著者

Libby G, et al.

掲載誌

Diabetes Care. 2009;32:1620-5.(PubMedへリンクします。)

臨床問題

P(患者): スコットランドの2型糖尿病患者 (年齢35歳以上・男性45.5%)
I(治療):メトホルミン新規服用(4085人)
C(比較対照):メトホルミン非服用(4085人)
O(アウトカム):癌発生率は低下するか?

研究方法

デザイン:コホート研究
盲検化:なし
追跡期間:最長10年間・追跡率:100%

結果

メトホルミン服用群では発癌リスクが有意に低下した。
アウトカムメトホルミン服用メトホルミン非服用相対リスク絶対リスク差
癌発生率 7.30% 11.60% 調整ハザード比 0.63(95%信頼区間 0.53~0.75)p<0.05) 4.30%
癌発生までの期間(中央値) 3.5年 2.6年 ログランク検定 p<0.001

コメント

2型糖尿病では癌のリスクが増加することが報告されている(*)。特に日本では癌は糖尿病の有無にかかわらず主要な死因であるため、糖尿病患者においても心血管疾患と同様に一層の重要性を持つ。日本でも肥満者が増加してきているため、今後メトホルミンの有用性が増加していく可能性が高い。この観察研究で提唱された仮説の無作為化比較試験等での検証が待ち望まれる。

備考

(*) Noto H, Osame K, Sasazuki T, Noda M.Substantially Increased Risk of Cancer in Patients with Diabetes Mellitus -A systematic review and meta-analysis of epidemiologic evidence in Japan. J Diabetes Complications.In press. 日本人を対象としたメタアナリシス。

このページに関するアンケート

Q1 あなたの年代を教えてください。
Q2 あなたの性別を教えてください。
Q3 あなたと「糖尿病」のかかわりを教えてください。
Q4 このページの情報は分かりやすかったですか?
Q5 このページに対するご意見をお聞かせください。

個人のご病気などについてのご質問やご連絡先などの個人情報に関するご記載はしないでください。こちらにご記載頂いた内容についてはご返答致しません。予めご了承ください。