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Leisure-time physical activity is a significant predictor of stroke and total mortality in Japanese patients with type 2 diabetes: analysis from the Japan Diabetes Complications Study (JDCS).

最終更新日:2013年6月10日

タイトル

運動量は2型糖尿病の死亡リスク予測因子となる(日本人)

著者

Sone H, et al.

掲載誌

Diabetologia. 2013 Feb 27. [Epub ahead of print](PubMedへリンクします。)

臨床問題

P(患者):大血管症を有さない日本人2型糖尿病患者(総数1702人・男性53%・年齢59歳・平均HbA1c 8.3%)
I(条件):仕事や日常生活以外の運動について,3群中最も運動量が多かった群
C(比較対照):最も運動量が少ない群
O(アウトカム):大血管症・死亡のリスクに差異があるか?

研究方法

デザイン:コホート研究
追跡期間8.1年間(中央値)・追跡率77%

結果

冠動脈疾患・脳卒中・死亡数はそれぞれ114・89・69件であった,死因は癌52%・大血管症23%であった。最も運動量が多かった群(時速5.6 キロメートルの早足歩きに換算すると1日30分以上,平均すると1時間10分程度に相当)の死亡リスクは,最も少ない群のほぼ半分に減っていたが冠動脈疾患・脳卒中の調整ハザード比は有意ではなかった。

アウトカム運動量最少群(551人)中のイベント数運動量最多群(562人)中のイベント数調整ハザード比95%信頼区間,p値
冠動脈疾患 38    34 0.77 0.43~1.38, 0.38
脳卒中 33 23 0.57 0.26~1.23, 0.15
総死亡 26 16 0.47 0.22~0.99, 0.047

コメント

日本人糖尿病患者での生活習慣改善効果を示唆する研究として臨床的意義が大きい。同時に,日本時糖尿病患者の死因は癌が第一位であることを示す上でも疫学的に重要である。ただし,運動療法として介入した結果ではないため,運動量とアウトカムの直接の因果関係は究明できない点に留意し,日常診療では合併症なども考慮して適切な運動療法を推奨する必要がある。

備考

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