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National, regional, and global trends in body-mass index since 1980: systematic analysis of health examination surveys and epidemiological studies with 960 country-years and 9・1 million participants.

最終更新日:2011年4月5日

タイトル

世界的にBMIが増加傾向にある(日本を含む)

著者

Finucane MM, et al.

掲載誌

Lancet. 2011;377:557-567.(PubMedへリンクします。)

臨床問題

P(患者):世界各地の成人(20歳以上)
I(条件):最近10年間
C(比較対照):約30年前
O(アウトカム):BMIの推移は?

研究方法

デザイン:世界各地の種々の疫学データからベイズ階層モデルにより平均BMI値を推定
期間:1980年から2008年まで

結果

199カ国910万人のデータが集積された.世界的な10年ごとのBMI増加は男性で0.4キログラム/m2(95%不確実区間0.2から0.6,事後確率>0.999),女性で0.5キログラム/m2(95%不確実区間0.3から0.7,事後確率>0.999)であった.国際的増加度と比較し,日本人(報告数50件,男性約137万人,女性約116万人)の増加度は,男性はほぼ同等であるが女性は低値であった.
アウトカム1980年平均BMI(不確実区間)2008年平均BMI(不確実区間) 
日本人男性 22.1(21.4から22.8) 23.5(23.2から23.8) 日本人女性
21.3(20.8から22.1) 22.0(21.4から22.6)    

コメント

膨大なデータに基づき全世界的に肥満度が増加しており,多くの国で肥満対策の研究・方策実施が必要であることが示された.なお日本人のBMI増加度はアジア他国の平均増加度より男女とも低かった.
この解析結果を解釈する際には次の点に留意する.各疫学データは国際的一斉調査ではないので調査法や国内地域差や調査回答率の点で妥当性が低かったり信頼性が低かったりする可能性がある.また,同一コホートを追跡していない点でも妥当性が高くはない.

備考

不確実区間と事後確率はベイズ階層モデル(成書参照)による区間推定と確率であることに注意

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